大会企画シンポジウム1
9月16日(金)14:20~16:20
「精神分析と家族療法」
シンポジスト
中村伸一(中村心理療法研究所)
渡辺俊之(渡辺医院/高崎西口精神療法研修室)
上別府圭子(国際医療福祉大学大学院)
本シンポジウムは、挙げられたテーマの中から精神分析的なエッセンスをくくりとしたものです。交流のある中村伸一氏、渡辺俊之氏、上別府圭子氏の3人をシンポジストとし、以下のテーマで話題提供を行い、議論を行います。
中村伸一:「夫婦家族療法は極めて有効な常識的介入(下坂幸三)である」
渡辺俊之:「私の中にいる二人の家族療法家ーRD.レインと狩野力八郎ー」
上別府圭子:「土居健郎先生から教わった家族との関わり方」
大会企画シンポジウム2
9月16日(金)14:20~16:20
「さまざまな領域における家族療法の活用」
シンポジスト
福山和女(ルーテル学院大学)
生島浩(福島大学)
後藤雅博(こころのクリニック ウィズ)
家族療法は“さまざまな要素が相互作用する全体”とされるシステム論的な認識論をもとに発展してきました。それゆえ、家族療法的な視点は、家族との合同面接における直接的な治療・支援に留まらず、本人・家族に関わる関係者、集団・組織などへも適用され、さまざまな領域で活用されています。本シンポジウムは、さまざまな領域における家族療法の活用として、ソーシャルワーク、非行臨床、家族心理教育についてとりあげ、各領域における取組やその有用性を検討し、家族療法やその視点の活用と可能性について議論を行います。
福山和女:ソーシャルワークと家族療法 – ボーエンの家族システムズ論の適用
1970年代、日本にマレー・ボーエンの家族システムズ論が紹介された。ソーシャルワーク相談には、青少年の家庭内暴力、家出・非行が増加した。「家族のしがらみからの自立」として、自立支援が開始された。この時期での家族療法の導入の意義について共に考えたい。
生島浩:非行・犯罪臨床における家族支援-システムズ・アプローチの展開
少年非行・成人犯罪の立ち直り支援として「家族療法」を活用した体系的かつ組織的な取り組みについて,私の臨床実践,そして,我が国の関係機関における現状と課題を概説したい。
後藤雅博:家族心理教育(これからの家族とのco-design、co-productionの方向性について)
家族心理教育は疾患、障害などの知識・情報を家族と共有し問題解決に当たる家族支援法である。その歴史とともに、家族は「苦労」の専門家であり家族心理教育は専門家同士の語り合いであるとする協働創造(co-production)的アプローチについても言及したい。